NEW SHAMAL

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往年の名選手が好み、その勝利に貢献したきた数々のカンパニョーロホイール。なかでもパンターニ、インドゥライン、ベルズィンらは、アルミリムのSHAMALで数多の勝利を重ねてきました。名機が大選手を育て、大選手は名機とともに歴史の一部となり、SHAMALの名はカンパニョーロにとって重要なものとなりました。

カンパニョーロのホイールは伝統的に「風」の名が与えられることが広く知られていますが、SHAMALはペルシャ湾岸に吹く乾燥した北西風です。2025年新春、新たなSHAMAL伝説の風が吹き荒れる予感がします。

SHAMALといえばリムのハイプロファイルがコンセプトで、それは1992年の誕生以来変わらぬアイコンです。最新のSHAMALは、もちろんハイプロファイルであるものの、ユニークなリムデザインを採用。カンパニョーロはこれを「デュアルプロファイル」と呼びます。具体的にはリムハイトが45mmと40mmのエリアに分かれ、45mmのエリアはG3組のスポークと接続して、ホイールの更なる剛性アップと効率的なエネルギー伝達に寄与します。視覚的には波打つような上品なルックスがいかにもカンパニョーロらしいですが、BORA WTO同様、風洞実験と実走テストが繰り返され、良好な反応性、快適性、ハンドリングが実証されています。これらを達成するため、カンパニョーロは数々のテクノロジーをSHAMALに投入しました。

SHAMALの基本的な構造は、カーボンの繊維方向に沿った強度と剛性が高い単一方向性カーボンファイバーを使用していることがポイントで、特殊なレイアップにより強度と快適性、耐久性を高いレベルでバランスさせています。リム幅は昨今のスタンダードであるC23を採用して、28mm+幅のタイヤに最適化された設計です。また、前述のデュアルプロファイルがあらゆる速度域でのハンドリングを向上させ、ベアリングには耐久性とメンテナンス性に優れたカップ＆コーンを採用。もちろんカンパニョーロ自慢の2 WAY-FITでチューブレスとクリンチャータイヤに対応します。コスメの点でも独自のC-LUXフィニッシュが高級感と独特な色香を放つことは誰もが認めることでしょう。では、現代のSHAMALはどのような用途を想定しているのでしょうか。

初代SHAMALは軽量でハイプロファイルの高剛性アルミホイールとして誕生。当時は最先端のロード用レース機材でした。それから30年以上を経たいま、カンパニョーロのホイールも幅広いラインアップを擁し、ロード用は万能のBORA WTO、超軽量のHYPERONが最先端のレース機材としてゆるぎない地位を獲得しています。

これに対して重量1,480gのSHAMALは、ロードやオールラウンダーとしての使用はもちろん、エアボリュムのある幅広のタイヤにも適しています。つまりピュアなレース機材というよりは、あらゆる用途や状況に対応する上質なホイールで、エンデュランスバイクにも最適です。初代SHAMALとキャラクターは異なりますが、オールドファンにも、またトレンドに敏感なサイクリストにも、最新のSHAMALは魅力的に映るはずであり、グラフィックもカンパニョーロにしかできないデザイン。

強い風がまたもや、世界中のサイクリストに吹きつけます。