REYNOLDSトークショー開催
2026ハンドメイドバイシクル展

REYNOLDS製チューブを使った競輪界のスーパースター太田海也選手のCHERUBIM製競輪フレームを前にトークショーは行われました。トークショーに登壇したKeith氏(左)とJim氏(右)。


REYNOLDSスペシャルトークショー

1月24日(土)・25日(日)に科学技術館(東京)で開催された「2026ハンドメイドバイシクル展」に弊社(日直商会)取り扱いの自転車用チューブブランド「REYNOLDS」が出展。初日に行われたスペシャルトークショーにREYNOLDSが招かれました。

トークショーに登壇したのは英国Reynolds Technology社長Keith Noronha氏と同専務Jim McCafferty氏。両名は今回の2026ハンドメイドバイシクル展出展のために来日しました。

トークショーのテーマは「There’s Power in Numbers」。REYNOLDSがラインアップするチューブセットのモデル名は数字3桁で名づけられていることから、「数こそが力」といった意味合いのテーマです。

トークショー内容はREYNOLDSの歴史や同社がこれまでリリースしてきたチューブセットの紹介、そして日本市場に向けた取り組みなどについて。おもにKeith社長のトークと大型ディスプレイに映し出された日本語も含めたプレゼンテーションにより進行されました。

トークショー会場は満席の賑わい。来場のみなさんが熱心にKeith氏とJim氏のトークに聞き入っていました。


REYNOLDSの歴史

創業者アルフレッド・レイノルズは「バテッド・チュービング」という概念を特許化し、1898年に英国バーミンガムで事業を創業。当初は家族経営の企業でしたが、1928年に上場企業のT.I. Group PLCの一員となり、1996年までその体制が続きました。その後、米国資本のもとで経営。2000年に現在の体制になり、再び家族経営の民間企業となりました。
REYNOLDSは、127年にわたり一貫してバーミンガムで高品質な自転車用チューブの製造を続けています。
REYNOLDSは「ファミリー」という考え方が、より良い会社となり、より良い製品をつくることに重要と考え大事にしています。従業員の多くは30年から40年にわたりREYNOLDSで働き、その次の世代もまたREYNOLDSでの仕事を続けています。

127年の歴史を持ち、バーミンガムで家族経営によってチューブをつくり続けていることに誇りを持っていると語るKeith氏とそれを支えるJim氏。


REYNOLDSがこれまでリリースしてきた名作チューブセット

REYNOLDSを代表するマンガンモリブデン鋼の「531」は1935年に登場しました。
初の熱処理鋼チューブ「753」は1976年に登場。極めて薄肉でありながら高強度を誇るこのチューブは、当初はビルダーにとって取り扱いが難しい存在でした。しかし、その高性能さによるメリットは非常に大きかったため、現在では、こうした薄肉・高強度チューブは一般的になっています。

名作「531」の当時の広告。軽くて強いことをわかりやすく表現しています。

さらにMTBの普及もあり、TIG溶接に対応した空気硬化鋼の「853」は1995年に、「631」は1997年に開発されました。これらは従来の753や531を発展させた技術的改良素材です。TIG溶接だけでなく、ラグ付きろう付け溶接にも対応しています。

REYNOLDSのチューブは1996年までにツール・ド・フランスの総合優勝を27回達成しています。

さらに1997年には、3Al-2.5V(3%アルミ、2.5%バナジウム)チタン合金によるバテッドチューブの「3-2.5Ti」を開発。
2006年には、ステンレスチューブの「953」を開発。これは米国の装甲材用途に由来する鋼種をベースとした極めて高硬度・高強度のマレージング系ステンレス鋼を用いており、現在は限定生産の製品です。
2017年には3Dプリントによるチタン製ドロップアウトを発売。精度と設計自由度に優れた製品でDE ROSAチタンフレームモデルにも採用されています。
最近では2024年にスチールおよびチタン製のEバイク専用チューブを欧州向けに投入。このチューブを使ったEバイクのなかには、完成車重量11kg台のモデルも存在します。

REYNOLDSブースには、チューブセットやチタン製3Dプリントドロップアウトとそのカットサンプルなどが展示されました。
チタンチューブ「3-2.5Ti」を使ったENIGMA製ロードが完成車状態でブースに展示されました。


REYNOLDSの取り組み

REYNOLDSは英国の自社工場でチューブを製造しています。
直径は12mmから57mm、肉厚は0.25mmから1.40mmの範囲で、鋼管およびチタンチューブにおいてさまざまなバテッド形状(中央部を薄くした肉厚断面)を用意しています。設計上考えられるチューブ仕様は約2,000種類あり、そのうち約350種類を実際に製造しています。

この幅広い選択肢によりフレームビルダーは、ライダーひとりひとりに合わせたフレーム設計を行うことができます。一般的に剛性は大径チューブや断面形状によって確保、乗り味やフィーリングは薄肉または小径チューブのしなやかさによって確保され、それらをバランスすることでライダーに最適な特性をつくり込むことができます。例えば、同じ「853」を使っても、カスタムメイドされた複数のフレームを比較すると乗り味が大きく異なることがあります。

スチールチューブに用いられる原材料は100%リサイクル素材をドイツと台湾から導入しています。梱包材についてもプラスチック素材の使用を極力排し、環境に配慮しています。


日本市場に注力

REYNOLDSが日本市場に注力している理由としては次の5つが挙げられます。

・日本は、米国、欧州に次いで大きなマーケットであること。
・日本では自転車、ならびに多くの工業製品が非常に高品質であること。
・日本には競輪というレースと文化があること。
・日本には多くの優秀なフレームビルダーさんがいること。
・日本では金属フレームの価値がわかり、認めてくれる多くのサイクリストがいること。

今回、ハンドメイドバイシクル展へ出展し、多くの来場者のみなさんにREYNOLDS製品を知っていただき、またこのようにみなさんとお話しできる機会をいただき、とても感謝しています。

2026ハンドメイドバイシクル展REYNOLDS出展ブース。多くのみなさまにご来場いただきました。ありがとうございます。


質疑応答

トークショー後半には質疑応答も行われました。

Q. モデル名に数字が使われている理由は?

A.
理由は2つあります。ひとつは技術的な理由。もうひとつはマーケティング面からの理由です。
技術的な面は、「531」は配合されるマンガンやモリブデンの配合比率がモデル名の由来になっています。
マーケティングの考え方としては、数字が大きいほど高強度・高剛性な製品であると言えます。

Q. たとえば「853」と「631」を混ぜて使用することはできますか?

A.
もちろん可能です。実は多くのフレームビルダーさんたちがそのようにブレンドして、ライダーに最適なフレームをつくっています。フレームをオーダーする際、ぜひビルダーさんと話し合って、最適な一台をつくってください。

REYNOLDSブースに展示されたMERCIAN製フレーム。「725」チューブセットが使用されています。


REYNOLDSブース展示

2026ハンドメイドバイシクル展では、REYNOLDSがブースを出展。
チューブセットやチタン製3Dプリントドロップアウトとそのカットサンプル、REYNOLDS製チューブを用いたフレームや完成車が展示されました。
競輪界のスーパースターでUCIトラック世界選手権でメダル獲得実績もある太田海也選手のCHERUBIM製競輪フレームはとくに注目を浴びていました。
また、Keith氏とJim氏が来場者からの質問に直接回答するなど、積極的なプロモーションが行われました。

REYNOLDSブースに展示された太田海也選手のCHERUBIM製競輪フレーム。ラグレスの美しい仕上がりです。
太田選手のフレームには「631」が使用されています。ライダーに合わせた設計です。
REYNOLDSブースには、太田海也選手も来場。左からKeith氏、太田選手、CHERUBIMマスタービルダー今野真一氏、Jim氏。写真:REYNOLDS

REYNOLDSと日本総代理店の日直商会は、今後もREYNOLDS製品を多くのサイクリストに知っていただき、REYNOLDS製品を使った自転車でサイクリングを楽しんでいただけるよう取り組んでまいります。

REYNOLDSブースでは、Keith氏、Jim氏ともに来場のみなさんとの会話を積極的に楽しんでいました。
トークショー終了後の記念撮影。左からファシリテーターとして司会進行した小島裕樹氏(ジャパンハンドメイドバイシクルズ主宰)、Keith氏、Jim氏、Keith氏とともに来日した奥様のBarbaraさん。

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